古くからヨーロッパで行われてきたユダヤ人迫害。そしてナチス・ドイツのホロコーストにおいて、ユダヤ人迫害は極限に達しました。
さてはて、そもそもなぜにユダヤ人はヨーロッパで迫害されることになったのでしょうか?
その原因は何なのかを探っていこうかな~と。
宗教的な理由?
ユダヤ人が迫害されてきた主要な理由は、3つあるんですね~。
1宗教的な理由
2経済的理由
3高い競争力
以上が、その理由でして。
さっそくですが、第1の宗教的な理由を見ていこうかと!
何で宗教がユダヤ人迫害の原因に挙げられるかというと、ユダヤ人がイエス・キリストを(間接的ですが)殺したからなんですね~。
なぜにユダヤ人がキリストを殺したかというと、イエスは宗教上の規則にガチガチに固まってしまっていた当時のユダヤ教を否定し、(簡単に言ってしまえば)もっとラフな感じでいこうと主張したんですね。
それで、無視できない数のユダヤ人がイエスの考えに賛同したわけで。(ぶちゃけ、イエスはユダヤ教における宗教改革を行い、そこそこ上手くいっちゃったんですね~)
しかし、当時のユダヤ教のお偉いさん方は、イエスの動きに警戒するようになり、最終的にユダヤ人を支配していたローマ帝国にイエスを犯罪者として引渡し、処刑してしまうんですね。(ユダヤ人の中でも偉い方の人たちにとって、イエスの動きは自分達の権威を失墜させるものに見えたのでしょうね。)
こうしてイエスは処刑されたのですが、刑が実行される際にローマ帝国の役人(ユダヤ属州総督)ピラトがユダヤ人たちにイエスの死は君らの責任になるんだけどいいのって感じ尋ねたら、ユダヤ人が責任は子孫にも及んでもいいといった感じに答えたとされています。
こんなわけで、キリスト教徒にとってユダヤ人はイエス・キリスト殺しの真犯人であるから、ユダヤ人はけしからん奴らだとなったのですね。
だからキリスト教世界(ヨーロッパ)でユダヤ人は長年にわたり迫害されることになったのです。
経済的な理由?
第2の理由は、ユダヤ人の経済的成功。
ユダヤ人は第1の理由でみたように、ヨーロッパ社会ではキリスト殺しとして嫌われていました。
そのため、ユダヤ人は土地を持つこともできず、また就職できる業界も限られていました。
そんなわけで、ユダヤ人がつける業種はごくごく限られたものでした。
その限られた業種の一つが金貸しだったのですね~。
キリスト教では金貸しは良くないことと考えられていたので、ユダヤ人にやらせていたのでした。
ユダヤ人は生活のため金貸しを営まざるを得なかったのですが、キリスト教徒にとっては自分たちが禁じられている金貸しをするなんてとんでもない奴らだという感じに、余計に恨みを買ってしまったんですね。
この事業で財を成す者も出始め、やがてはロスチャイルドのように国際資本を形成する者まで出始めるのでした。
この資本形成に対して、実はユダヤ人は世界征服を企んでいるのではという陰謀論もささやかれたりしたんですね。(ユダヤ 世界征服とかで検索すれば色々と出てきたりするので、暇つぶしに読むのも面白いかも…?)
何でこんな陰謀論が出たかというと、だいたい19世紀ころには国際資本が生まれるのですが、当時は国を越えて移動するのは簡単ではありませんでした。(飛行機とかないしね)
ですが、ユダヤ人は世界中にちらばっていたため、キリスト教徒よりは国際資本を生み出しやすい状況があったんですね~。
しかし、キリスト教徒にとって(自分たちと比べて)ホイホイ国際資本を生んでいくユダヤ人が異質に映ってしょうがない。
だから怪しいことをやってるのではという感じに陰謀論がぶち上げられたんですね。
高い競争力?
ユダヤ人は全世界の人口に対して0.2%しかいないのですが、ノーベル賞の受賞者の20%はユダヤ人なんですね。
このようにユダヤ人は高い能力を持っていることが分かりますよね。
そんなわけでユダヤ人の中には少数ですが宮廷や大貴族に重用される者もいて…。(実際に重用されたのは能力だけでなく、豊富な経済力を持っているユダヤ人ですね)
一方でマイノリティであるユダヤ人が社会的に高い地位についていることに反発を覚える人は少なくないわけで。
だから、身分が低いユダヤ人に対して、憂さ晴らしのためにか迫害が進んだのでした。
まとめ
結局ユダヤ人がヨーロッパで迫害されたのは、イエス・キリストを殺したとする迫害の下地と、経済的、社会的に成功したユダヤ人への反感をキリスト教徒が抱いたからと言えるんですね~。
そして、長年に渡って迫害され続けたユダヤ人は19世紀後半から自分たちの国を持ちたいと願うグループが出てきます。
そして彼らは旧約聖書にあるパレスチナの地(つまり今のイスラエル)に自分たちの国を作ろうとする主張(シオニズム)を展開していくのです。
そして、この主張は最終的に第二次世界大戦後になってイスラエルの建国という形で現実になるのです!
ただそこには大きな矛盾をはらんでいたのですが…。
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